【2022/7/25追記】
他ブログにて投稿していた内容(2021/6/23)を推敲し、再投稿した内容になります。
既に手放したエフェクターになります。
1981DRVの『綺麗なRAT』とは真逆の音色でこれはこれで良い音でしたが、筐体の大きさゆえにボードに入れるのが難しく、他の人に譲ってしまいました。
箱、筐体のオリジナリティに加えて、オペアンプまで選択可能なんて、製作者の尋常じゃない製品愛を感じますね。
購入までの経緯
1981DRVを手に入れたことでrat系のクランチにすっかり魅了されてしまったため、ここ数ヶ月はrat系と名のつくエフェクターを兎に角試奏してました。
ああでもないこうでもないと悩んでいたある日、tru-fiのR*t Packが目につきました。
tru-fiはファズをメインに取り扱っているメーカーで、tone benderをそのまま小さくしたような可愛らしい筐体が目を惹きます。
だいぶマニアックな品揃えをしている事に加えて、コスパがかなり良いとの事で高い評価を得ている様です。
特に日本だと、colordriverというオーバードライブ/ファズが話題になっている気がしますね。
そんなtru-fiが現在唯一取り扱っているディストーション、R*t Packを直輸入にて入手したのでレビューしていきたいと思います。
外観
本家HPから購入して約1ヶ月ほど待ったところ、オサレな木箱に入って到着しました。
ワクワクを噛み締めながらぱかっとオープン
筐体を手に持つと何故かカラカラいうので裏蓋を早速開けてみました。
固定されていない9v電池が中で暴れていた様です。
このままだと精神衛生上あまりよろしくないし、パワーサプライ使用の予定なので電池は即取っ払いました。
音作り
ボリューム、フィルター、ゲインと王道の3つまみに加えて、FRANK・DINO・SUMMYと書かれた3wayトグルスイッチが付いています。
フィルターに関しては本家RATと同様、右に回すほど高域がカットされ低域が強く主張してくる様になります。
3wayスイッチの説明は販売店の方から引用します。
FRANK : 80年代後半に登場したTurbo RATで使用されていたLEDダイオードで、よりアグレッシブです。
公式HPより
DINO : ゲルマニウムダイオードでスイートで倍音豊かです。
SAMMY : 初期RAT同様シリコンダイオードです。
なおトゥルーバイパスのためゲインを絞り切っても音が出ます。
ゲインを絞り切るとカラッとした心地の良いクランチが、ゲイン12時の際は思わずブリッジミュートで刻みたくなる様なディストーションが、フルテン時はズルズル引きずるような低音を奏でるファズディストーションの音が出せました。
モダンなRATとして巷で人気を博している1981DRVや、扱い易いRAT系として話題のIDEA-RTXと比較すると、かなり本家RATに近い挙動をしている様に感じます。
3wayスイッチの各印象を挙げていくと
- FRANK…最もフラットで音量がデカい
- DINO…ぎゅっと圧縮されたイメージで音量が一番小さい
- SUMMY…FRANKとDINOの中間
って感じでした。デカい音で鳴らしたら少し感想は変わるかもしれませんが。
ローゲインならFRANK、ゲイン高めで使うならDINOかSUMMYを選ぶかなぁ。
ゲインゼロでも、同じセッティングの1981DRVと比べると歪みが少し強めに残ってしまいますが、ライブで使うならこれくらい歪んでくれた方が弾きやすくて丁度良いのではないかと思いますね。
他の歪みとの相性も案外悪くないため、たとえば前段にマフを置いてモリッモリに歪ませた上でディレイを掛けると最強になれます。
電源に関しての注意
18vでの利用はできるのか?と疑問を持ったため直接確認したところ以下の様な回答がありました。
要は「正直なところ試した事はないけど、多分やらない方が良いと思うよ」との事なので、大人しく9v駆動させています。
その他機能
フットスイッチは重すぎず軽すぎず、素足で踏んでも痛くないけどちゃんとクリック感のある良い感触でした。
総評
このスペックのエフェクターが国内で26000円、直輸入だと2万ちょいで買えるのは驚きですね。
ちなみに本家HPから購入すると筐体のカラーを選べる他、10ドル追加で払う事でオリジナルのRATと同じLM308オペアンプを搭載することが可能です。
が、本家HPの説明に「純正オペアンプの方がオリジナルLM308よりクリーンで、こっちの方が好きって人も居るよ!」と書いてあるので、特別拘りがある人以外は純正のままでもアリかと。
所有欲、使いやすさ、コスパ全てにおいてトップレベルのエフェクターだと思います。
tru-fiのエフェクターはレビューがまだまだ少ないので、参考にして頂けると幸いです。